特定保健指導 約13分

特定保健指導の施設要件|人員・統括者・面談室・記録

特定保健指導を実施するクリニックの施設・人員要件。告示92号第2、統括者、保健師・管理栄養士、看護師の経過措置、面談室、研修、記録管理を院長・事務向けに整理します。

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第2章:始められるか判断する(5〜7) (1/3)

全12記事中 5番目

「健診はやっているから、保健指導もそのまま始められる」——これは 半分正しく、半分誤り です。

本記事は 特定保健指導の基本 を読んだあと、実施体制を整える段階 で読む記事です。健診の施設要件は 社保特定健診の施設要件 が別途あります。

人員要件の要点

告示第92号第2(特定保健指導の外部委託基準)に基づく整理です。

項目国の基準クリニックの実務対応
統括者原則、常勤の医師・保健師または管理栄養士常勤管理栄養士を統括候補にし、医師の診療時間を過度に消費しない設計
初回面接医師・保健師・管理栄養士受付・事務だけで完結させない
行動計画・最終評価同上予約・回収は事務が補助可、評価責任は有資格者
看護師一定の実務経験を持つ看護師は 2029年度末まで経過措置経過措置の条件は手引き・契約書で確認
積極的支援の実技食・運動の実践指導者の参加が可能な場合ありトレーナー利用時も初回・総合評価の資格要件と混同しない

小規模診療所では 統括者兼務+職務分掌の明文化 が現実的です。医師は受診勧奨・臨床判断、保健師・管理栄養士は行動支援、事務は予約・資格・請求——という分業が効率的です。

施設・設備

項目要件のイメージ
面談場所個人情報が保護される環境(㎡の全国一律規格は未指定)
運動実技行う場合は緊急時対応体制。新規開始時は面談型からでも可
受動喫煙健康増進法に沿った対策
ICTオンライン面接・継続支援用の端末・通信(→ 特定保健指導のオンライン

防音または 会話が待合に聞こえない個室 は、コンプライアンスと患者信頼の両面で必須に近いです。

研修についての誤解

「保健指導を始めるには○時間の国家指定研修が必要」—— 全国一律の追加資格取得義務はありません

ただし、

  • 手引き上、標準プログラムに沿った研修受講は 望ましい
  • 保険者が委託先選定時に研修実績を求めることはある

新規参入なら、担当者全員に「第4期の階層化」「アウトカム評価」「180ポイント」「受診勧奨」「個人情報」「電子標準データ」の 院内研修 を実施し、受講日・教材・参加者を保存してください(法令上の資格ではなく、返戻・事故防止の品質管理です)。

記録管理

保険者側には原則5年間の保存義務があります。受託クリニックの詳細記録保存年数は 契約条件に依存 するため、契約書で確認してください。

実務上は1対象者IDで次を一元化すると監査・請求が楽です。

記録最低限の情報
資格確認保険者、利用券、支援区分、有効期限
初回面談健診値、生活習慣、目標、行動計画、日時、担当、方法、時間
継続支援日時、媒体、内容、本人反応、ポイント
最終評価体重、腹囲、アウトカム、総ポイント
オンライン本人確認、同意、接続方法
請求完了区分、単価、自己負担

電子提出は 厚労省の電子的標準様式 に沿います。紙のカルテ様式そのものは全国統一ではありません。

まとめ

  • 健診機関=保健指導機関 ではない(告示第2+契約が別)
  • 面積より プライバシーと有資格者の配置
  • 研修は全国資格ではなく 品質・契約要件
  • 次は 特定保健指導の国保と社保 で契約の違いを確認

よくある質問

健診機関なら自動的に保健指導もできますか?
いいえ。健診(告示第1)と保健指導(告示第2)は要件が分かれます。加えて保険者との保健指導委託契約・登録が必要です。
特定保健指導に全国統一の追加資格は必要ですか?
医師・保健師・管理栄養士に全国一律の追加国家資格取得を義務づける仕組みではありません。標準プログラムに沿った研修受講は「望ましい」とされ、保険者が委託先選定時に研修実績を求めることはあり得ます。
面談室の面積は何㎡必要ですか?
国の基準で特定保健指導専用の㎡数は全国一律では定められていません。個人情報が十分保護される施設・設備が必要です。待合に会話が漏れない個室・半個室が実務上の最低ラインです。

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