特定保健指導 約12分

特定保健指導の基本|特定保健指導とは・健診との関係・動機づけ支援と積極的支援

特定健診のあとに続く特定保健指導の基本を整理。情報提供・動機づけ支援・積極的支援の違い、実施機関の要件、XML・収益、クリニックがやる意味を院長・事務向けに解説します。

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第1章:制度を理解する(1〜4) (1/4)

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特定健診(特定健康診査)を説明するとき、セットで出てくるのが 特定保健指導 です。

「健診はやっているが、保健指導はよくわからない」——院長・事務の多くがここで止まります。本記事は 特定保健指導シリーズの入門 です。健診の入門は 特定健診とは を、読み順の全体像は 特定保健指導の全記事マップ を参照してください。

特定保健指導は何のためか

特定健康診査・特定保健指導 はペアの制度です。2024年度から 第4期(2029年度まで)が始まっています。

特定健診特定保健指導
目的生活習慣病の 早期発見生活習慣の 改善支援
いつ年1回(受診時)健診結果を踏まえて実施
誰が40〜74歳の対象者健診で ハイリスクと判定 された人
データ健診XML(HC等)保健指導XML(別様式)

健診で「問題あり」と分かった人に、食事・運動・禁煙などの改善を伴走する のが保健指導です。

厚生労働省が2026年7月に公表した 2024年度の実施状況 では、特定健診の実施率は 61.5%、特定保健指導は 28.3% でした。健診は受けても指導に至らない人がまだ多く、2029年度の国の目標は指導実施率 45%以上 です。

3つの支援レベル

健診結果(メタボ判定・血糖・喫煙等)に応じて、次のいずれかに分類されます(手引き 第4.3版 参照)。

区分内容実施のイメージ
情報提供健診結果の説明・啓発郵送・電子での情報提供が中心
動機づけ支援生活習慣改善の動機づけ初回面談20分以上+3か月後の評価
積極的支援より積極的な生活改善初回面談+3か月以上の継続支援+評価

積極的支援 はリスクが重なる層向けです。第4期ではアウトカム(腹囲・体重・行動変容)とプロセスを組み合わせた 180ポイント制 が中心になります(→ 特定保健指導の内容)。

健診から保健指導への流れ(クリニック視点)

特定健診実施
  → メタボ判定・保健指導階層化
  → 医師承認
  → 健診XML提出(HC/CC)
  → 保険者が対象者を把握
  → 動機づけ支援・積極的支援の面談
  → 保健指導XML提出

健診だけ受託しているクリニックでも、判定結果が保健指導の入口 になります。誰が対象かは 特定保健指導の対象 を参照してください。

診療報酬ではなく保険者委託

特定保健指導は、外来診療のように「○点×10円」で算定するものではありません。保険者(市区町村・健保)との保健事業委託契約 で、契約単価に基づき請求します。

健診(例)保健指導(イメージ)
単価の規模基本7,650〜8,393円/回動機づけ・積極的支援は プログラム単位 で別単価
工数検査・判定中心面談・継続支援 で長期
患者負担窓口負担あり得る契約により 0円のことも多い(全国一律ではない)

→ 詳しくは 特定保健指導の費用(契約の違いは 国保と社保

実施機関になるには(健診との違い)

健診機関の要件は 告示第92号第1、保健指導は 同告示第2 です。

健診(第1)保健指導(第2)
統括者医師医師・保健師・管理栄養士
設備健診室・検査設備等面談室のプライバシー
契約健診のみ可健診+指導セットの契約も多い

「健診だけ告示を満たしている」からといって、そのまま保健指導ができるわけではありません(→ 特定保健指導の施設要件)。

クリニックが保健指導までやる意味

メリット注意点
健診→指導の 送客ロスがない保健師・栄養士の確保
継続面談で かかりつけ関係 が深まる面談室・プライバシー要件
委託料の 追加収入健診シーズンとの 稼働の平準化 が課題

第4期では 健診当日の初回面談ICT活用 が評価・運用の中心です(→ 特定保健指導の院内フロー)。

まとめ

  • 特定保健指導は 健診で見つかったハイリスク者の生活習慣改善支援
  • 情報提供/動機づけ支援/積極的支援 の3段階
  • 健診と 別の告示要件・契約・XML がある
  • 次は 特定保健指導の対象特定保健指導の内容 の順がおすすめ

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よくある質問

特定健診だけやって保健指導はしなくてもよいですか?
健診のみの委託契約であれば保健指導は必須ではありません。ただし健診データから保健指導対象者を抽出し、別機関に委託する流れは保険者の実施計画に含まれます。健診と指導をセットで受託するクリニックも多く、告示92号では健診と指導で要件が分かれます。
特定保健指導は儲かりますか?
積極的支援は1プログラムあたりの委託料が健診単価より大きいことが多い一方、面談・継続支援の工数も大きいです。詳しくは[特定保健指導の採算](/blog/tokutei-hoken-shido-roi/)の記事を参照してください。
メタボ判定と保健指導の階層は同じですか?
関連しますが別概念です。メタボリックシンドロームの判定後、さらに空腹時血糖・HbA1c・喫煙等で「情報提供」「動機づけ支援」「積極的支援」のいずれかに振り分けます。判定ミスは返戻の原因になります。

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