特定保健指導 約14分

特定保健指導の国保と社保|契約・利用券・請求先の違い

特定保健指導の国保(市町村)と社保(協会けんぽ・健保)の違い。階層化基準は共通、契約形態・利用券・請求ルート・患者負担が変わる点をクリニック向けに比較します。

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第2章:始められるか判断する(5〜7) (2/3)

全12記事中 6番目

健診のときと同じく、保健指導でも 「国保の人」「社保の人」で契約・券・請求先が変わります

本記事は 国保・社保・後期の健診比較保健指導版 です。臨床的な対象者判定は 特定保健指導の対象 を参照してください。

まず一覧で比較

項目市町村国保協会けんぽ健保組合・共済
主な対象自営業・退職者等中小企業等の被保険者・被扶養者各企業・団体の加入者
階層化基準全国共通全国共通全国共通
実施形態自治体直営、医療機関委託、集合契約等支部・委託先、個別・集合契約自前、委託、集合契約
利用券市町村が発行(先行実施時は後日発行の取扱いあり)保険者・支部から送付組合から送付
患者負担自治体ごと契約・支部ごと組合ごと
請求ルート県国保連合会等(XML)が多い支払基金または保険者直接契約による
2024年度指導実施率(参考)30.0%19.9%健保組合36.0%等

実施率は 2024年度実施状況 より。国は2029年度に市町村国保60%以上、協会けんぽ35%以上等の目標を掲げています。

契約の流れ(一般型)

実施体制整備
  → 実施機関登録・番号確認
  → 個別契約 or 集合契約
  → 利用券・対象者情報の受領
  → 資格・支援区分確認
  → 保健指導実施
  → 3か月後評価
  → 電子データ提出・請求

提出先・締切・委任状様式は地域・保険者ごと です。複数契約を持つクリニックは 保険者別マスタ(単価、様式、請求先、患者負担、XML仕様)を一覧化してください。

国保の特徴(クリニック視点)

  • 地域密着 — かかりつけ診療から継続しやすい
  • 自治体ごとに様式・単価・分割請求ルールが異なる
  • 例:熊本市国保(令和8年度)では動機づけ支援 11,000円、積極的支援 25,666円(税込)、患者負担無料の取扱い(→ 特定保健指導の費用

社保の特徴(クリニック視点)

  • 被扶養者 は健診結果から対象者が発生しやすい(家族が分散居住)
  • 協会けんぽは 補助上限額 が支部・年度で設定され、クリニックの設定価格が上限内なら患者負担0円になりやすい
  • 例:協会けんぽ兵庫支部(2026年度参考)動機づけ 9,290円、積極的 27,500円(税込上限)
  • 被扶養者のみ積極的支援で 定額自己負担 がある支部・契約もある

労働安全衛生法上の 事業者健診 が特定健診相当として保険者に届く場合、「健診は会社・指導は保険者」という分業になります。

受付で絶対に確認すること

  1. 加入保険者(国保/どの健保か)
  2. 利用券の支援区分(動機づけ/積極的)
  3. 有効期限・自己負担額
  4. 指導期間中の資格変更予定(転職・退職・扶養離脱)

資格喪失後に実施した指導は 返戻 となり、過失があればクリニック負担です。

まとめ

  • 判定基準は全国共通、契約エコシステムは保険者ごと
  • 国保は市町村契約、社保は支部・健保契約が中心
  • 単価・負担・請求は 特定保健指導の費用

よくある質問

国保と社保で保健指導の判定基準は違いますか?
いいえ。腹囲・BMI・血糖・脂質・血圧・喫煙による階層化基準は全国共通です。違うのは実施主体、契約、利用券、請求経路、単価、患者負担です。
マイナ保険証と利用券は両方必要ですか?
契約・保険者によりますが、資格確認と利用券の照合は実務上必須に近いです。年度途中の国保↔社保切替後の実施は返戻リスクが高いため、毎回のオンライン資格確認を推奨します。
社保の被扶養者と被保険者本人で同じですか?
支援内容の骨格は同じですが、契約・利用券の送付元・補助上限・自己負担が健保・支部ごとに異なります。健診と同様、本人と家族でルートが分かれることがあります(→健診シリーズの社保記事)。

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