特定保健指導 約12分

特定保健指導のオンライン|ICT遠隔面接の要件と対面との比較

第4期特定保健指導のオンライン(ICT)実施要件。遠隔面接・電話・メール支援、本人確認・暗号化・プライバシー、対面との効果比較をクリニック向けに解説します。

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第3章:回す(8〜10) (2/3)

全12記事中 9番目

「忙しいから保健指導に来られない」——第4期は ICTでその壁を下げる 設計です。

本記事は 特定保健指導の院内フロー と併せて読む オンライン実施 の記事です。手引き 第4.3版 に沿って整理します。

第4期で変わったこと

  • 遠隔面接・電話・メール等が 対面と同水準で評価(プロセスポイントも同等)
  • 支援A/B区分の廃止に伴い、手段の選択肢が増えた
  • 「オンライン=コロナ対策」ではなく、生活習慣介入の提供形態 として定着

オンラインでできること

支援形態要件のイメージプロセス(積極的支援)
遠隔面接(ビデオ)初回・評価とも20分以上、相互コミュニケーション個別支援70p/回(10分以上)
電話5分以上の支援30p/回
電子メール・チャット双方向 の一連のやり取り30p/往復

メール支援は 患者からの返信を伴うログ が必須です。返信のない一方向配信を計上するのは 不正請求事例 として注意されています(→ 特定保健指導の請求と脱落)。

実施要件チェックリスト

項目対応
音声・映像初回遠隔面接は相互にコミュニケーション可能に
本人確認氏名・生年月日・利用券等で開始時確認
通信安定した回線・カメラ・マイク
暗号化通信経路の適切な暗号化
認証ID・パスワード等、アクセス制御
プライバシー医療者側・患者側とも第三者に見えない場所
健診データ閲覧インターネット経由アクセス時は同意・安全管理
障害時電話への切替、再予約、記録方法を事前定義
録画制度上の必須ではない。録画する場合は目的・保存・同意を別設計

「Zoomを入れたら終了」ではなく、予約リンク送付から最終評価データ記録まで1本のSOP にしてください。

クリニックへのメリット

  • 面談室の物理枠に依存しにくい
  • 管理栄養士の 在宅・バックオフィス からの継続支援
  • 職場・育児で来院困難な 40〜50代 の取り込み

食事写真と短いフィードバックで、患者負担を抑えつつプロセスポイントを積む運用も可能です(→ 特定保健指導の内容)。

対面との効果

2025年に日本の巡回健診で報告された実践研究(992名)では、体重・腹囲減少率は対面57.8%、遠隔61.2%で 有意差なし(p=0.46)とされています。無作為化比較試験ではないため「オンラインの方が優れる」とは言えませんが、同等の減量効果が得られる可能性 は示唆されています。

一方、制度全体の効果は研究により議論があり、参加・完了までつなぐ導線設計 が重要です(→ 特定保健指導の参加率)。

まとめ

よくある質問

初回面談をオンラインだけで完結できますか?
第4期ではICTを利用した遠隔面接が認められ、対面と同水準の質を確保することが前提です。初回も20分以上の相互コミュニケーションが可能な環境が必要です。
メール支援でポイントは付きますか?
積極的支援のプロセス評価で、支援に必要な情報の双方向のやり取り(1往復)につき30ポイントです。一方向のメルマガ配信は対象外です。
国が指定するビデオ通話ツールはありますか?
特定ベンダーの指定はありません。暗号化・認証・アクセス制御など、個人情報・医療情報の安全管理を満たすことが求められます。

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