特定保健指導 約14分

特定保健指導の対象|第4期の階層化・服薬除外・65歳以上の特例

特定保健指導の対象者は誰か。第4期の腹囲・BMI・血糖・脂質・血圧・喫煙による階層化、服薬中の除外、65〜74歳の動機づけ支援特例をクリニック向けに整理します。

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第1章:制度を理解する(1〜4) (2/4)

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受付で「健診結果が悪かったので保健指導を受けたい」と言われても、すべての人が特定保健指導の対象になるわけではありません

本記事は 特定保健指導の基本 の次に読む記事です。第4期の 階層化(動機づけ支援/積極的支援の振り分け) を、クリニックの判定・受付の観点で整理します。

対象の大枠

特定保健指導は、特定健診の結果に基づき保険者が対象者を把握する 制度です。

  • 対象年齢:原則 40〜74歳(当該年度中に該当する加入者等)
  • 実施主体:医療保険者(市区町村国保・協会けんぽ・健保組合等)
  • クリニックの役割:保険者から届く 利用券・対象者情報・支援区分 を確認し、契約に沿って実施

院内のExcelだけで最終判定せず、保険者データを正 とし、院内ロジックは二重チェック用に使うのが安全です。

数値基準(第4期)

手引き 第4.3版 に基づく主な判定項目です。

判定項目第4期基準実務上の注意
腹囲男性85cm以上、女性90cm以上内臓脂肪面積100cm²以上を用いる取扱いもある
BMI腹囲未満でもBMI 25以上なら候補体重kg÷身長m²
血糖空腹時100mg/dL以上、HbA1c 5.6%以上等随時血糖には食後時間の条件あり
脂質空腹時TG 150mg/dL以上、HDL-C 40mg/dL未満等LDL-Cは階層化リスク数には用いない
血圧収縮期130mmHg以上または拡張期85mmHg以上受診勧奨基準とは別概念
喫煙現在喫煙者直近1か月喫煙していない過去喫煙者は非喫煙扱いの取扱い
服薬糖尿病・高血圧・脂質異常症の治療薬服用者は原則除外レセプト確認が重要

40〜64歳の階層化(標準)

腹囲基準を満たす場合の例です(手引き 参照)。

肥満判定血糖・脂質・血圧リスク喫煙40〜64歳65〜74歳
腹囲 男≥85/女≥902個以上問わず積極的支援動機づけ支援
同上1個あり積極的支援動機づけ支援
同上1個なし動機づけ支援動機づけ支援
腹囲未満+BMI≥253個問わず積極的支援動機づけ支援
同上2個あり積極的支援動機づけ支援
同上2個なし動機づけ支援動機づけ支援
同上1個問わず動機づけ支援動機づけ支援

65〜74歳は積極的支援相当のリスクでも原則動機づけ支援 — ここを間違えると請求・データの不整合になります。

「対象」と「受診勧奨」は別

重度の高血圧・高血糖が見つかっても、未服薬なら形式上は保健指導対象となり得ます。ただし 受診勧奨・治療につなげることを優先 し、保険者・担当医と連携してください。

「特定保健指導対象=病人ではない」という説明も受付で必要です。予防事業であることを伝え、治療が必要なら診療側へつなぎます。

誤判定が起きやすいケース

ケースリスク対応
服薬開始(健診後に処方)対象外なのに指導継続初回・継続のたびに服薬状況を確認
健診後に75歳到達資格・区分の変化保険者区分・年度を再確認
保険証の切替(国保↔社保)資格喪失後の実施は返戻マイナ保険証等で都度確認
2年連続対象者の特例契約仕様による取扱い差契約書・仕様書を照合

健診側のメタボ判定ミスは保健指導の入口も狂います(→ 返戻・メタボ判定)。

まとめ

  • 対象者判定は 全国共通の数値基準 だが、最終区分は 保険者データが正
  • 服薬中・年齢・喫煙 の組み合わせで支援レベルが変わる
  • 次は支援の中身である 特定保健指導の内容

よくある質問

40歳未満でも特定保健指導を受けられますか?
原則、特定健診の対象である40〜74歳(年度途中に該当する者を含む)が対象です。妊産婦・長期入院・海外居住等は法令上の除外があります。年齢だけで判断せず、保険者の対象者情報・利用券を確認してください。
糖尿病の薬を飲んでいる人は対象外ですか?
糖尿病・高血圧・脂質異常症の治療薬を服用している方は、原則として階層化の対象から除かれ、治療担当医による管理が優先されます。レセプト・本人申告で再確認が必要です。
65歳以上でも積極的支援になりますか?
65〜74歳は、40〜64歳で積極的支援相当のリスクがあっても原則「動機づけ支援」に分類されます。年齢による特例は誤判定が返戻につながりやすいポイントです。

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