特定保健指導 約11分

特定保健指導の参加率|対象者が来ない理由と声かけの工夫

特定保健指導の参加率・実施率を上げるには。2024年度28.3%の実態、利用しない理由、受付・健診当日の声かけ、ICT・完了率KPIをクリニック向けに整理します。

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第4章:続ける・伸ばす(11〜12) (2/2)

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健診は受けたのに、保健指導には来ない——全国で7割弱がこの状態 です。

厚生労働省の 2024年度実施状況 では、特定保健指導の実施率は 28.3%(健診は61.5%)。国の2029年度目標は 45%以上 です。クリニックにとっては 未利用の対象者=伸びしろ でもあります。

本記事は 特定保健指導の院内フロー特定保健指導の採算 をつなぐ 集客・完了 の記事です。

参加率と完了率は別KPI

KPI意味
参加率(実施率)対象者のうち初回面談に至った割合
完了率初回面談者のうち3か月後評価まで終えた割合

行政・保険者が見るのは主に前者、クリニックの収益は 後者 に直結します。両方をファネルで管理してください(→ 院内フロー)。

来ない理由(アンケートの傾向)

自治体調査などで繰り返し報告される理由:

理由割合イメージ
自分で生活習慣を改善する最多
忙しい・時間がない2番手
面倒
人から指導を受けるのが嫌

例:熊本市のアンケート(146名)でも同様の傾向が報告されています。該当率11.6%に対し利用率20.5%—— 対象者の約8割が機会を逃している 計算になります。

理由別の声かけ

「自分で改善する」層へ

  • 「指導ではなく、ご自身の努力の効率を上げるサポート です」
  • 「自己流では気づきにくい点を、健診データに基づいて お伝えします」
  • 「合う部分だけご利用いただければ結構です」

「忙しい・面倒」層へ

  • 「初回は20〜30分、その後はメールやオンラインで10分以内 も可能です」(→ オンライン
  • 「生活を大きく変えず、少しの工夫 から始めましょう」
  • 健診と 同日 に初回まで済ませる提案(→ 院内フロー

「病人にされたくない」層へ

  • 特定保健指導は 予防事業 であり、診療行為ではない
  • 治療が必要なら 別途診療 につなぐ

受付・健診で効く打ち手

タイミング打ち手
健診予約時「結果次第で当日サポート枠あり」と事前告知
健診当日先行実施・早期実施加算の説明
結果説明具体的数値と1つだけの行動目標
初回終了時3か月後評価の予約確定
継続中SMS・メールリマインド、短時間オンライン

健診の集患記事 件数を増やすには? と組み合わせると、健診→指導の送客 が一本化できます。

地域の健康アプリ・インセンティブ

一部の自治体では、歩数記録や健診受診でポイントが貯まる 健康アプリ を提供しています(例:熊本県内の「もっと健康!げんき!アップくまもと」)。指導の中でアプリ導入を案内すると、外発的動機付け が継続支援に効く場合があります。

研究からの示唆

大規模研究では、特定保健指導への「割当」そのものの長期効果は限定的な報告もあります。一方、実際に参加し継続した人 ではより大きな改善が観察される——という整理がなされています。

つまりクリニックの介入対象は、内容だけでなく 「参加させ、完了させる」導線 そのものです。

まとめ

  • 全国実施率28.3%—— 7割はまだ来ていない
  • 拒否理由に合わせた 短時間・選択権・データ根拠 の説明
  • 健診当日開始とオンラインが最強の組み合わせ
  • シリーズの索引は 特定保健指導の全記事マップ

よくある質問

2024年度の特定保健指導の実施率はどのくらいですか?
厚生労働省が2026年7月公表した2024年度の全体実施率は28.3%です。特定健診の実施率61.5%と比べ、まだ大きな未実施余地があります。2029年度の国の目標は45%以上です。
保険者から対象者リストが来ないと始められませんか?
健診を実施しているクリニックでは、健診結果から院内で対象者を把握し、利用券・保険者連携と組み合わせて勧奨できます。契約・データ連携の範囲は保険者ごとに確認してください。
「自分で改善する」と言われたらどう声かけますか?
指導ではなく「効率化のサポート」「医学データに基づくアドバイス」「必要な部分だけ利用可」と伝え、選択権を残す言い回しが有効です(自治体アンケート等で示唆)。

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